2024年1月18日 この範囲を時系列順で読む
講談社文芸文庫きになる。時々Kindleセールをしていて助かる。元々がとても高い文庫なので。
2024年1月17日 この範囲を時系列順で読む
「大脱走」最終話、下描きをしています。2月コミティア新刊ワンチャンないかもしれぬ…そのかわり五月に下巻を出せそうだ。
★『われら船乗り―海の慣習と伝説』に住吉明神の社の沖を航走する船はよく逆風にあうという、供物を所望されているからでありご幣を海に投げればよい、それでも風波が収まらない時は船頭や乗客の大切な所有品(例えば鏡など)を海に捨てると順風に乗って船が走り出す、とある。
★「命名に際して、赤ワインが用いられるのは、生けにえの血を流す代わりだともいわれる」←!?
→もともとそんな感じの乗物とはいえ誕生から原罪を被らなくてもよくないか?
→バイキングが好んで奴隷や囚人を人身供養を捧げた、古代アイスランドの神話を歌ったものにも「血染めのローラー」という語句があり、これは新造船の下に引いて転がす丸太材に生贄を繋いだことから来ている、タヒチやフィジーにも同様の習慣があった……
→次第に人間の代わりに動物を使うようになっていった、西インド諸島では今も黒い羊を甲板で殺す習慣はある……とのこと
★禁酒令下のアメリカではジンジャエールだったし、共産圏では赤ワインという資本主義者の飲み物ではなくビールが好まれた、とある
★よく聞く「なぜ船を女性に見立てるのか」話が載っている
「アメリカ海軍の慣習と伝統を集めた本」にある項目に曰く…らしい
①いつも彼女の周囲でてんやわんやの大騒ぎが演じられている
②いつも彼女の周囲に一団の男たちが付きまとっている
③ウエスト(中部甲板)がありコルセット(ステイすなわち静索)を付けている
④見栄えを良くすために紅や白粉(ペイント)が必要である
⑤男性諸君を破滅に導くのは彼女の入手費ではなくて維持費である
⑥満身を飾り立てている
⑦正しく扱うには当を得た男子が必要である
⑧下半身は隠しているが上半身をあらわに出している。そして入港すると必ずボーイ(浮標)のところへ飛んで行く
★ヴェネツィアの演じたアドリア海との結婚はあまりにも童話的すぎている、支配したのはアドリア海、エーゲ海、せいぜい東地中海だからだ、15世紀の大航海時代の幕開幕を考えればアドリア海との結婚は幻想的な見世物でしかなかった…
バイキングのような純粋な海洋民族は、海との間にそのような面倒な手続きなどを必要としなかった、海を恐れない彼らは海に対してもへりくだることはなかった……とあり興味深い 「海に対してへりくだらない」
★ある海外の進水式で、女性が船首に投げた瓶がぶつからず割れなかったので、彼女は盛装のまま水に飛び込み泳いで船を追い、拾い上げた瓶を船首にぶつけて割り直した、とある ふねの命名者としての底意地を感じて良い
★海と人間との調和を破ったのは産業革命だった、とか書かれていていい本だ 帆船の研究者だからかもしれないけど、航空母艦とか戦艦とか貨客船とか漁船とか曳船とか以前の、艦船とも呼び難き、ふね、の話をされている気分になる
★旧版と新版があり、新版は固定レイアウトでよければkindleが買えます。
★「命名に際して、赤ワインが用いられるのは、生けにえの血を流す代わりだともいわれる」←!?
→もともとそんな感じの乗物とはいえ誕生から原罪を被らなくてもよくないか?
→バイキングが好んで奴隷や囚人を人身供養を捧げた、古代アイスランドの神話を歌ったものにも「血染めのローラー」という語句があり、これは新造船の下に引いて転がす丸太材に生贄を繋いだことから来ている、タヒチやフィジーにも同様の習慣があった……
→次第に人間の代わりに動物を使うようになっていった、西インド諸島では今も黒い羊を甲板で殺す習慣はある……とのこと
★禁酒令下のアメリカではジンジャエールだったし、共産圏では赤ワインという資本主義者の飲み物ではなくビールが好まれた、とある
★よく聞く「なぜ船を女性に見立てるのか」話が載っている
「アメリカ海軍の慣習と伝統を集めた本」にある項目に曰く…らしい
①いつも彼女の周囲でてんやわんやの大騒ぎが演じられている
②いつも彼女の周囲に一団の男たちが付きまとっている
③ウエスト(中部甲板)がありコルセット(ステイすなわち静索)を付けている
④見栄えを良くすために紅や白粉(ペイント)が必要である
⑤男性諸君を破滅に導くのは彼女の入手費ではなくて維持費である
⑥満身を飾り立てている
⑦正しく扱うには当を得た男子が必要である
⑧下半身は隠しているが上半身をあらわに出している。そして入港すると必ずボーイ(浮標)のところへ飛んで行く
★ヴェネツィアの演じたアドリア海との結婚はあまりにも童話的すぎている、支配したのはアドリア海、エーゲ海、せいぜい東地中海だからだ、15世紀の大航海時代の幕開幕を考えればアドリア海との結婚は幻想的な見世物でしかなかった…
バイキングのような純粋な海洋民族は、海との間にそのような面倒な手続きなどを必要としなかった、海を恐れない彼らは海に対してもへりくだることはなかった……とあり興味深い 「海に対してへりくだらない」
★ある海外の進水式で、女性が船首に投げた瓶がぶつからず割れなかったので、彼女は盛装のまま水に飛び込み泳いで船を追い、拾い上げた瓶を船首にぶつけて割り直した、とある ふねの命名者としての底意地を感じて良い
★海と人間との調和を破ったのは産業革命だった、とか書かれていていい本だ 帆船の研究者だからかもしれないけど、航空母艦とか戦艦とか貨客船とか漁船とか曳船とか以前の、艦船とも呼び難き、ふね、の話をされている気分になる
★旧版と新版があり、新版は固定レイアウトでよければkindleが買えます。
2024年1月16日 この範囲を時系列順で読む
『HHhH』ではないが、私は金メッキの下から底光りするくらいのレベルの社会性を出したい
あなたの短歌を社会性がないといった人がいたけれど、「アメリカの飛行機ならびここはどこの国の空」などといえば社会性があると思っているのではどうしようもない、素材が何であろうと一首の中の作者の姿勢ですべては判然とするものを、という趣旨のことを中井英夫が中城ふみ子宛の手紙に書いている
「大脱走」はほとんど「地上戦」になってしまい、視覚的に船要素がないのが少し残念です 次回へ活かす 学び
「永遠のいのち」後日譚を描こうと思ったのだけど、描きたい主題をすこし掴み損ねている
あと「大脱走」最終話は話が決まっているので、後者を早めにキメたほうがいいのかもしれない
あと「大脱走」最終話は話が決まっているので、後者を早めにキメたほうがいいのかもしれない
リービ英雄の文章、良い。
岩波新書や岩波現代文庫などで出版される感じの研究書 よく「はじめに」などで「本書(本研究)の目的」が書かれているけど、『飢死した英霊たち』は簡潔に「大量餓死は人為的なもので、その責任は明白である。そのことを死者に代わって告発したい。それが本書の目的である」とあり、特に鮮やかだ。
2024年1月15日 この範囲を時系列順で読む
てがろぐ(ブログ)名もトップリンクにしたほうがいいですね 今度調整します
追記・修正しました
追記・修正しました
生きる為に外洋で春をひさぐおんなたちを唐行き天竺行きのおんなたちを船底に隠して運んでやるのだ、女と船員の共犯者であり船である俺はそれを止めることができないのだ、けどもいつしか彼女たちを日本へと帰してやりたいのだ、迎えてあげたい、もしかしたら送り出したおんなたちは南洋でたくさんの富を築いていて、一等船客として貨客船の船友に乗りこの国へ戻ってくるかもしれぬ、俺はおなじ海で、おなじ船としてそれを見届けるのだ……とある知り合いの船はいった。彼はどこの船だったかな、もしかしたら、三池炭を運んでいたことがあったのかもしれない。
#「海にありて思うもの」(艦船擬人化)
#「海にありて思うもの」(艦船擬人化)
「タバコは要りますか?神鷹」
「いいえ。結構よ」
まるで軍隊の粗野さからは程遠く、かつての貨客船時代の一等客すら彷彿とさせる典雅な響きをもって、元国策豪華船と元独逸優秀貨客船であった軍艦両者の会話は始まり、終わった。艦長に聞かれでもしたらきつぅく窘められそうな言葉遣いになってしまったな、と海鷹は思った。
***
元貨客船のなかには、艦梯を登る際に大きくだぼついた軍袴の横部をドレスを引くように掴んで笑われた者もいるというのだから、その身に宿すふねの性〔さが〕は深いものだ。人間たちは、そのことを都合よく忘れている気がする。ふねは皆ふねでしかない、という幻想が人間たちの思惑の間いっぱいに漂っている。特設艦艇という身に貨客船たちが容易に適応できると思っている。もちろんそうある船はいる。そうじゃない船もいる。人間たちの国家や国籍や民族名を統合したり分割したりしても、容易にその心情までは追いついてこないのとおなじなのだ。もっとも本土に閉じこもっている偉い人間たちがそれに気づくとも思えない。あるぜんちな丸は外国が好きだった。外国や外国人、外国にいる、外国に行く日本人が好きだった。本土の人間は小さくて適わんという言葉は船長から三等客までに聞かせられる囁きだった。
***
船であることというよりも貨客船であることにつよく誇りと自負があった妹、ぶら志"る丸は、航空母艦としての誉れを受ける前に早々にその身を海深くへと没していた。あれは亜米利加軍の雷撃がなくとも、たとえ一隻でも自ら死を選んだに違いない、というのが彼女の姉たる海鷹の見解である。わが身を航空母艦の何鷹云々に成すなんて、あの子は決して許さなかっただろう。
実際、特設運送船ぶらじる丸になったあたりからあの子は明らかに精神的不調を抱えていたし、その不調はその当時の軍隊での疲労や苦痛というよりもむしろ、それ以前に持ちえた過去が問題なのだった。
貨客船として人間達に愛されすぎたのだ、と海鷹は思った。妹はその愛情溢れる過去を過去であると捨て去ることができなかったのだ。そうしてわが身いっぱいに重い思い出を抱えた彼女は米潜の雷撃で沈んでいった。過去と共に。船の身と共に。誇りと共に。愛しき船長と共に。
人間全般にも特定の人間にも貨客船としての自分にも、つよい愛着を持たなかったことが軍艦海鷹を海へと沈めなかった要因なのかもしれない。
***
「私はもう軍艦なんだから、気軽に話しかけるなよ軍属」
軍艦冲鷹が特設運送船へ放ったこの言葉に、その場は北方海域より寒い零度となった。「……冲鷹、」と彼女をたしなめたのは大鷹型航空母艦のネームシップ、我らが”長兄”たる大鷹であった。
「下らない揶揄は止せ」
「揶揄ではない」
「なら尚更止めろ」
冲鷹を呼ぶ大鷹が一瞬言葉を言い淀んだのは、長女だった姉に本当は何と呼びかけるつもりだったからなのかな、と海鷹はぼんやりと思った。私はもう、軍艦なんだから、気軽に話しかけるなよ、軍属。このあっさり放られた言葉に含まれる、戦時下の軍隊のふねたちの見事な政治性!元貨客船新田丸は無邪気で哀れ、愚かな軍艦役者だが、彼女のこの言葉の鮮やかさは手放しでほめてやりたかった。すなわち、未だ商船の名残を留めたる輸送船に対し、すでに商船でない商船改造空母が軍艦であることで優越を誇る海軍という場の、露骨なまでの軍隊ざま、すさまじき地獄っぷりである。
ここではそうあることでしか我々は生きれないという今一度の再確認を、海鷹は冲鷹から賜ったのだ。そしておそらく、大鷹も。
…だいたい、どうして私が彼女を責められよう、と海鷹は思った。この泣きそうな輸送船の船名も、私は最後まで覚えられなかったのに。
#「海にありて思うもの」(艦船擬人化)
「いいえ。結構よ」
まるで軍隊の粗野さからは程遠く、かつての貨客船時代の一等客すら彷彿とさせる典雅な響きをもって、元国策豪華船と元独逸優秀貨客船であった軍艦両者の会話は始まり、終わった。艦長に聞かれでもしたらきつぅく窘められそうな言葉遣いになってしまったな、と海鷹は思った。
***
元貨客船のなかには、艦梯を登る際に大きくだぼついた軍袴の横部をドレスを引くように掴んで笑われた者もいるというのだから、その身に宿すふねの性〔さが〕は深いものだ。人間たちは、そのことを都合よく忘れている気がする。ふねは皆ふねでしかない、という幻想が人間たちの思惑の間いっぱいに漂っている。特設艦艇という身に貨客船たちが容易に適応できると思っている。もちろんそうある船はいる。そうじゃない船もいる。人間たちの国家や国籍や民族名を統合したり分割したりしても、容易にその心情までは追いついてこないのとおなじなのだ。もっとも本土に閉じこもっている偉い人間たちがそれに気づくとも思えない。あるぜんちな丸は外国が好きだった。外国や外国人、外国にいる、外国に行く日本人が好きだった。本土の人間は小さくて適わんという言葉は船長から三等客までに聞かせられる囁きだった。
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船であることというよりも貨客船であることにつよく誇りと自負があった妹、ぶら志"る丸は、航空母艦としての誉れを受ける前に早々にその身を海深くへと没していた。あれは亜米利加軍の雷撃がなくとも、たとえ一隻でも自ら死を選んだに違いない、というのが彼女の姉たる海鷹の見解である。わが身を航空母艦の何鷹云々に成すなんて、あの子は決して許さなかっただろう。
実際、特設運送船ぶらじる丸になったあたりからあの子は明らかに精神的不調を抱えていたし、その不調はその当時の軍隊での疲労や苦痛というよりもむしろ、それ以前に持ちえた過去が問題なのだった。
貨客船として人間達に愛されすぎたのだ、と海鷹は思った。妹はその愛情溢れる過去を過去であると捨て去ることができなかったのだ。そうしてわが身いっぱいに重い思い出を抱えた彼女は米潜の雷撃で沈んでいった。過去と共に。船の身と共に。誇りと共に。愛しき船長と共に。
人間全般にも特定の人間にも貨客船としての自分にも、つよい愛着を持たなかったことが軍艦海鷹を海へと沈めなかった要因なのかもしれない。
***
「私はもう軍艦なんだから、気軽に話しかけるなよ軍属」
軍艦冲鷹が特設運送船へ放ったこの言葉に、その場は北方海域より寒い零度となった。「……冲鷹、」と彼女をたしなめたのは大鷹型航空母艦のネームシップ、我らが”長兄”たる大鷹であった。
「下らない揶揄は止せ」
「揶揄ではない」
「なら尚更止めろ」
冲鷹を呼ぶ大鷹が一瞬言葉を言い淀んだのは、長女だった姉に本当は何と呼びかけるつもりだったからなのかな、と海鷹はぼんやりと思った。私はもう、軍艦なんだから、気軽に話しかけるなよ、軍属。このあっさり放られた言葉に含まれる、戦時下の軍隊のふねたちの見事な政治性!元貨客船新田丸は無邪気で哀れ、愚かな軍艦役者だが、彼女のこの言葉の鮮やかさは手放しでほめてやりたかった。すなわち、未だ商船の名残を留めたる輸送船に対し、すでに商船でない商船改造空母が軍艦であることで優越を誇る海軍という場の、露骨なまでの軍隊ざま、すさまじき地獄っぷりである。
ここではそうあることでしか我々は生きれないという今一度の再確認を、海鷹は冲鷹から賜ったのだ。そしておそらく、大鷹も。
…だいたい、どうして私が彼女を責められよう、と海鷹は思った。この泣きそうな輸送船の船名も、私は最後まで覚えられなかったのに。
#「海にありて思うもの」(艦船擬人化)
もう少しサイトに籠りたいと思っています。遅いインターネットを心掛けたい。
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- 「大脱走」(企業擬人化)(20)
- 「渺渺録」(企業擬人化)(13)
- 「海にありて思うもの」(艦船擬人化)(13)
- 『マーダーボット・ダイアリー』(10)
- おふねニュース(8)
- 「蛇道の蛇」(一次創作)(8)
- 「空想傾星」(『マーダーボット・ダイアリー』)(6)
- 企業・組織(6)
- 実況:初読『天冥の標』(5)
- 「時代の横顔」(企業・組織擬人化)(5)
- 今読んでる(5)
- 感想『日本郵船戦時船史』(3)
- きになる(2)
- 『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』(2)
- 「『見果てぬ海 「越境」する船舶たちの文学』」(艦船擬人化)(2)
- 「人間たちのはなし」(艦船擬人化)(2)
- 『青春鉄道』(2)
- 読了(1)
- 「テクニカラー」/「白黒に濡れて」(艦船擬人化)(1)
- 「かれら深き波底より」(一次創作)(1)
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