喫水はまだ甘くまだ浅くある

2024年4月 この範囲を時系列順で読む

「空気」「雰囲気」ばかりは世相や生活から知るしかない

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とはいえ「史料がない」わけではないので、コツコツやる

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こうの史代先生?いや森崎和江先生?いや両方か?が当時の新聞をひたすら読みに図書館に通った、と言っていたがそれに近い 「1491年に太平洋戦争が始まった」に収まらない行間ですよね

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擬人化で歴史を描くことで、考証的な何かが決定的に違っていても「擬人化創作なので!!」で逃げることにしていて、それは最終手段であり逃げの姿勢であり、敗走のみっともない手段だが、この「逃げ道」の確保をしていることで自信を持って腹をくくって創作を世に送り出している節はある

「考証的な何か」は具体的に言えば、今は「知っている資料があまりに不足していて、当事者の感じていた空気が感じ取れない」所かな…
海運の人たちがどうしていて何を考えていたのか、軍隊と比べるといまいちわからない

ネタ '

お元気ですか。お手紙、丁寧に有難う。「創作の対象が背景に歴史の文脈を付帯させている時に、加害への直視と批判意識こそが重要である」とのお言葉を頂戴しました。「愛情とは直視であり瞠目でも眩しさにくらむ盲目でもない」ことを弁えるべきであり、時間という私達の特権が対象と距離を生んでいることを有難く享受するのが、いちばん誠実な方法かもしれません。

ネタ '

歴史家を悩ませるのは、私達が叙述の対象としている人物が幽霊のように帰ってきて、書いたものに対して感想を述べること/彼らからすれば私達は抑圧者であり拷問者、死刑執行人である/彼らからすれば私達が若造だという事実が傷を負わせる上に侮辱されている/この問題は避ける術は無い/歴史は地図の作成と同じく事実の"描写"とはならない/事実そのものではなく少しそれに近づいているだけ/当人からすれば奇妙なものだ

/しかし時間が経つと私達の描写は、彼らがその中で生きていた出来事の記憶と競合し、入り込み、取って代わる/という意味で事実に"なる"/歴史的知識は出来事に加わった人の知識を沈める/歴史家は過去に対して、効果的に、息苦しいほど自己を押し付ける/過去を読みやすくし、過去を解放されない牢獄へ閉じこめる/歴史家に悪意はない/これは誰もが記憶に対し行うから、実際の記憶が過去の描写への飲まれていく経験がある/逸話は繰り返され磨かれる、一枚の写真が時間・場所・人物を思い出す全てとなる/過去そのものとなる

それは暗い面だが唯一の面ではない/抑圧と同時に歴史家は過去を解放する/過去を伝える人、読みやすくする人、再生する人を求めているから/歴史を作った人は歴史を記録する人が己を好意的に扱うという希望を持つ/彼らを忘却から救い出す

『歴史の風景』個人的ハイライト

感想 '

コミティア、セーフでした。出ます。有難い……。

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もう少しコンスタントに本を読んでいかないと……

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今回のコミティア応募数、すごいですね
「そろそろ当落出るなあ…落選は書類不備だけかなw」とか舐めながらメールを確認して、意識が飛びそうになりました
「今回は4500サークルの募集に対し、5100弱の申込をいただきました」とのことです どうすんだ…

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歴史の絵画修復、という気持ちはある
視覚的な美術の再構成
そして、修復であって実際に存在した歴史ではないという事実も自省し…

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描いてます 「大脱走」の番外編の2話目です 1話目は完成していませんが、どちらも単話なので問題はないです

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政治的な言葉で語られ、縁取られていく人間や事物の姿は、こう在り、こう在るべきものとして、すでに価値や意味付けによって作り上げられ、規定されたものばかりのように思えてならなかった。
社会性、という言葉が気になった。
社会的実存、という言葉も気になった。

社会性という言葉は、政治性、時事性という側面を強く含むことが多いが、この言葉の真の意味は、決して幅の狭い視野では収まらない深遠な立体性を背景にしている。社会的、あるいは、社会性という言葉に対する一方的な意味付けや誤解から、この言葉自身を先ず解放する必要さえある。もちろん社会的、社会性という言葉を狭義に時事的な意味合いにのみ使っている場合は別だが、しかし、それこそこの言葉たちを一定の価値の中に落としこめて来た大きな原因でもあったのだ。
/李良枝『石の聲 完全版』

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