人間を使役者として愛したり、敵国人と憎んでみたり
#傾艦短歌 *hide
船舶は国土の延長 国土とも全て燃えれば生く意味ありや
#傾艦短歌 *hide
その色は我らが属する海の色pearl grayもash grayも
#傾艦短歌 *hide
戦艦は理念を語れども重油なき身の係留の海
#傾艦短歌 *hide
犯罪者、放火犯と呼ばれぬが戦時の良い事、火が舞う港
#傾艦短歌 *hide
水底のふねはひとしく魚たちの命を抱えて無言の栄光
#傾艦短歌 *hide
黒白の姿はかつて紅の線に染まりしうつくしき生
人間の遺影のように飾られしあまたの船らのかつての航跡
「ああ……そして、みんな沈んでいったのよ。みんな……綺麗な海になったの、」
人間の苦悩の何も関せずの遺影の船は思い出となり
氷川丸語りて曰く「死にきれず、私はここに飾り損なれ…」
#傾艦短歌 二十世紀の死者*hide
くれないの花を咲かせてふねたちは神話になりて人に語られ
#傾艦短歌 *hide
我もまた沈みゆくのだ、群青を身に浴びながら滅び逝くのだ、
#傾艦短歌 *hide
戦争は世の常人の常なりとふねらも同じ人間(ひと)の愛し子
#傾艦短歌 *hide

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