日本史の本の帯の紹介に書かれる次巻「2・朝鮮史」
大空に贈られる富も贈られる死も指し示すサン=テグジュペリ
永遠の八月が来てわたしたち戦争語ればふたたびの業
想像の上だけの死を読み進め感極まったり底冷えしたり
「美しい」という言葉はうつくしいものなのだろうか海は灰濃く
航空機、戦車、毒ガス、機関銃。昨日の世界と死なば諸共
#短歌 *hide
神はいる神様はいる暁の宇品の港に神様はいる
知らずをり陸軍の乗る船たちのその元々の由来の元を
「陸軍です」「海軍ですか船に乗る」「いや陸軍です、船舶兵です」
船舶は宇品の延長 理論とか作戦語ればむなしく沈み
ヒコチンの電信受ければ末路あり淡路山丸暁に照る
デリックに花輪を飾れば鬼怒川の流れも遠し船の亡骸
船舶は国土の延長 復員の手足となれば 奔走の宇品
#二次創作短歌 『暁の宇品』*hide
「過ぎた過去」「思い出」「亡き友」「裂かれた恋」人間を殺すは記憶の重み
#短歌 *hide
Gホイホイ楽しく工作、箱作る(お前の命は必ず奪う)
#短歌 *hide
狙撃手が睨みをれば敵は的、射程外なら我らこそ的
獲物待つ時は長かりて冬 泥濘みに浸かりて伏せば永遠なりき
敵を撃つ時が来れば勝利なり頭が早く吹き飛べば吉
#短歌
ロイター通信「雪だるま爆破して夏を占う、スイス伝統の春祭り 頭が早く吹き飛べば吉」
→「朝見たこのニュースの『頭が早く吹き飛べば吉』が万能下の句だと気付いてしまい、そればかり考える有意義な一日を過ごした」というツイートを見たときに詠んだもの

*hide
美、即ち、残忍なもの。鮮やかで、切り口鋭き刀如くに
から山に富士山麓の櫻植え見惚れるさまよこの美しさ
口ずさむ本五冊分の題名はやまと言葉のうるわしき音
#二次創作短歌 パク・チャヌク『お嬢さん』
(「から山に桜を植ゑてから人にやまと男子の歌うたはせむ」)
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肉を食う笑顔のお前を見て思う(良い友を持ち幸せなのだ)と
大輪の笑顔を見ると元気出る、肉を食べればなおその気増し
「お前食え」余る肉指し譲る俺 遠慮のかたまり、遠慮するなよ
「いやいいよ、食えよすきだろ?だってこれお前のおごりで食べてるんだし……」
人の汗、他人の苦労ゆえに美味 他人の金で食べる焼肉
#短歌
「「他人の金で食べる焼肉」ってめっちゃいい下の句じゃん!」みたいなツイートに接したときのものだったはず。*hide
「好きにした、君らも好きにしろ」と書き虚しく項垂れ海を揺蕩う
#二次創作短歌 『シン・ゴジラ』*hide
人間の線路は人の王国の証であって統治の証
京急が飛ぶこと財が飛ぶことと同じ重みの侵略の音
ダァ シエリイェスと揶揄をした日々懐かしく鉄路は火の海道果て遠く
#二次創作短歌 『シン・ゴジラ』*hide
雪荒ぶ死に魅入られた人びとの声を包むペルーラホワイト
#二次創作短歌 『死に魅入られた人びと』*hide

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