カテゴリ「引用」に属する投稿[37件]
2025年7月1日 この範囲を時系列順で読む
2025年6月29日 この範囲を時系列順で読む
/『外地巡礼』
2025年6月27日 この範囲を時系列順で読む
近年、旧軍関係者が自衛隊の現職を去り、また実戦を体験してきた人も老齢には勝てず、いよいよ自衛隊も全く未体験の軍事集団になってしまった。体験・実験の難しい軍事を専門にする我々幹部自衛官にとって、実戦を学ぶ教材として残されたのは戦史以外にないといっても過言ではない。いよいよ腰を据えて戦史を勉強する時が来たと思う。
まったく違った理由からではあるが、私も白石と危機感の一部を共有する。戦争体験世代が減少するなかで、現在の日本社会では、戦争の現実、戦場の現実に対するリアルな想像力が急速に衰弱しているように感じられるからである。
/吉田裕『アジア・太平洋戦争 シリーズ日本近現代史6』
#「渺渺録」(企業擬人化)
2025年6月26日 この範囲を時系列順で読む
「なんば言うか、ケタクソわるい」と閉山町の日雇い人夫は言うだろう。それでも時代は確実にそのように動いてきた。結婚すれば大それた迷いはなくなるという庶民の、父祖伝来の教えは、そのまま一面では生きつづけてマイ・ホーム主義は建築産業の開発から日本列島改造論へと表裏一体である。経済基盤を固めた戦後民主主義は、結婚しても迷いはなくならない、というヒネクレ者にも寛大となって、「それはあなたの自由です。あなた自身の生活を十分に主張してください」と言う。
/「戦後民主主義と民衆の思想」
戦後はこのようなはじまり方をしていいはずのものではなかったのである。
/「戦後民主主義と民衆の思想」
2025年6月17日 この範囲を時系列順で読む
/『造艦回想』
#「渺渺録」(企業擬人化)
2025年6月16日 この範囲を時系列順で読む
/『情念の力学』
※沖縄について
2025年6月14日 この範囲を時系列順で読む
/『二引の旗のもとに』
#「渺渺録」(企業擬人化)
日本にとっては、生糸輸出で獲得した外貨によって軍需品や重工業製品を輸入するというパターンができ、「生糸が軍艦をつくる」とまでいわれるほどでした。製糸業が富国強兵に大きく貢献したことは間違いありません。
/『富岡製糸場と絹産業遺産群』
#「渺渺録」(企業擬人化)
2025年6月11日 この範囲を時系列順で読む
みずから生徒を死に追いやったとする著者の自責と慟哭は美しい。「生きるも死ぬも、ただ偶然であり、ぎょうこうであった」ということばのうちに秘められる無限の悲しみは、あまりに美しすぎる。文体のリズムまで支配しているかにみえる著者の倫理的な美しさは、死んだ生徒の魂を「浄魂」ととらえる視点にまであらわれている。
あまりに美しい。だがそのあまりの美しさに、私はかすかないらだちを感ずる。今まさにベトナム戦への加担者として生きている私(たち)が、それを余儀なくさせている沖縄の状況にたちむかうとき、このような美しさは、私(たち)からある種の凶暴な怒りを奪いさるのだ。はかなく、もろいこの種の美しさは、その美しさの故に私(たち)を魅きつけ、心を奪いさる。そしておそらく殺戮者は、そのような美しさを喜びむかえるにちがいないのだ。だから、私は、このような美しさを心から拒否したいとねがっているのである。
/『「沖縄」に生きる思想』「「ああ、ひめゆりの学徒」を読んで」
#「渺渺録」(企業擬人化)
2025年6月10日 この範囲を時系列順で読む
/「北九州労働者風景」『ははのくにとの幻想婚』
#「渺渺録」(企業擬人化)
/『石炭の文学史』
#「渺渺録」(企業擬人化)
2025年6月9日 この範囲を時系列順で読む
/『沖縄・問いを立てる3 攪乱する島 ジェンダー的視点』「攪乱する島」
/『沖縄・問いを立てる1』「座談会 沖縄の現実と沖縄研究の現在をめぐって」注釈
2025年6月1日 この範囲を時系列順で読む
/小林秀雄の手紙(神奈川近代文学館所蔵)
「小林秀雄の戦争と平和」【1】八月十五日以後、小林秀雄の「沈黙」と「戦後第一声」①
2025年5月26日 この範囲を時系列順で読む
/『傷のあわい』「移民候補生」
2025年5月16日 この範囲を時系列順で読む
/ジョージ・スタイナー「ある意味での生きのこり――エリ・ヴィーゼルに」『言語と沈黙』
2025年5月15日 この範囲を時系列順で読む
/「帝国の養女の里帰り」
2025年1月20日 この範囲を時系列順で読む
2024年11月5日 この範囲を時系列順で読む
/『企画展示図録 性差(ジェンダー)の日本史』
2024年10月23日 この範囲を時系列順で読む
/藤井たけし「帝国の養女の里帰り」
2024年10月5日 この範囲を時系列順で読む
/『亡命文学論』
村野は大学を卒業して一年後の、1919年(大正8)、『様式の上にあれ』と題した論文を建築雑誌に発表し、自分の将来の設計活動の根幹となる考えを表明した。彼はそのなかで、近代人は、「如何なるが創造的進化の落処かを知るに苦しむもの」であるとし、したがって人類の確実な到達点としての明確な「未来」を見いだせないのと同時に、逆に美しく回想してそこに逃げ込む事のできる「過去」もまた喪失しているとした。かくて近代人はいわば「現在」に閉じ込められ、そこからどこへも逃げ出せず、「現在」を生きていく以外にない、というきわめてニヒリスティックな世界観を、ベルグソンの学説などを借りて提示した。
[…]
ところで海上を旅する旅客船は、すでに出発港を一つの「過去」として置き去りにし、他方で目的としての港を「未来」として予定しながらも「現在」を洋上の《点》として航海している。したがって「現在」を共に生きる者の一つの疑似的な共同体もしくは社会を構成しながら航行している、とも考えることができる。その意味で一隻の船舶は、村野の目にとって、いわば近代社会のモデルであり、それが現在に共に生きる者たちの世界を発端に具象化するものに映ったとしても不思議ではなかった。
/長谷川尭「船――現在を生きる者たちの世界」『艤装の美 村野藤吾建築図面集 第8巻』
/『亡命文学論』
#「『見果てぬ海 「越境」する船舶たちの文学』」(艦船擬人化)
2024年9月26日 この範囲を時系列順で読む
そして、その長崎を支えたのは、やはり三菱だった。日清戦争後に政府が造船業の発達を促すなかで、長崎造船所は、一般の船舶とともに日本海軍の艦船も積極的に受注し、建造した。
/『見る・知る・考える 明治日本の産業革命遺産』「三菱と長崎の近現代史」
#「渺渺録」(企業擬人化)
2024年8月15日 この範囲を時系列順で読む
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2024年4月2日 この範囲を時系列順で読む
205 組織化された日本人女性の売買は、一八九〇年代のはじめに三菱の設立した日本郵船が新航路を開設し、寄港地が増えたのにともない、さらに拡まった。
209 口之津出身のある老女は、生々しい感情がこもる、鮮明な記憶にもとづいて、生まれ育った世界から地獄に突き落とされたこと、船員の目を盗んで、船から、地獄から必死で逃れようとしたことについて回想している。
/『阿姑とからゆきさん』「第9章 人身売買」
#「大脱走」(企業擬人化)
#「渺渺録」(企業擬人化)
2024年3月20日 この範囲を時系列順で読む
/「つぐ」(前編)『短歌研究 2022年4月号』
薬莢によう似たそれを磨くとき祈りも削がれてまうでかんぎゃあ
権力と煙はどっちが先やろう この先も私は煙草を吸わへんやろう
/「つぐ」(中編)『短歌研究 2022年8月号』
出征兵が豪雨みてゃあに征ってってみんな日の丸まるめ始める
/「つぐ」(後編)『短歌研究 2022年11月号』
2024年3月18日 この範囲を時系列順で読む
ジェームズ・フランシス・ワレン『阿姑とからゆきさん』「日本人読者への「序文」」
#「渺渺録」(企業擬人化)
2024年3月14日 この範囲を時系列順で読む
/『阿姑とからゆきさん』「終章 娼婦たちの人生の再現」
#「大脱走」(企業擬人化)
#「渺渺録」(企業擬人化)
2024年3月13日 この範囲を時系列順で読む
/『阿姑とからゆきさん』 「日本人読者への「序文」」
#「渺渺録」(企業擬人化)
2024年3月7日 この範囲を時系列順で読む
その草案の第二問の問い、日本基督教団の本領は何処にあるか、の答として本教団の本領は、皇国の道に則りて基督教立教の本義に基き、国民を教化し以て皇運を扶翼し奉るにあるとあり、さらに第四問の問い、皇国の道に則るとは如何なる意味であるか、の答にはイエス・キリストによって啓示せられ、聖書の中に証示せられ、教会に於て告白せられたる神を信じ、其の独子イエス・キリストを救主と仰ぎ、聖霊の指導に従ひ、心を尽して神と人とに仕へ、以て臣道を実践し皇国に報ずることである。教団はここまで譲歩したのであったが、文部省の教学局長は、次の二つの点を指摘して訂正を要求した。すなわち、一、創造神と天皇との関係現人神である天皇をキリスト教の神の被創造者として神とキリストとの下に置くことは、天皇の神聖を汚して天皇への不敬となる。天皇の神聖を認めなければ、キリスト教の日本化とは言えない。日本化しない宗教は日本では認められない。二、キリスト復活の信仰、復活信仰は幼稚で奇怪な迷信であるから、これを信仰問答から除外せよ。富田と村田はもとよりそうした要求に応ずることはできなかった。二人は真実を吐露して信仰の本質から説いてその意味を説明した。そして「私どもは今日まで日本国民として、心から日本を愛し、日本の非常時体制に即応し協力してきたのだが、信仰の最後の線から退くわけにはいかない。ですから、そこまで仰言るのでしたら、私どもにも最後の覚悟があります」という意味のことを言った。その時二人は心の中で殉教を覚悟していた。教学局長は、その気合いに押されたのか、いくらか折れたで、「では、こちらも考えておくから、そちらでもよく研究してくれ」といった。帰途、二人は「いよいよ殉教かも知れないね」と語り合った。
そして、この問題については文部省からは何の連絡もないままで敗戦となったのである。
一方的に追い立てられ、攻めたてられて、その最後の抵抗線まで破られようとしたその時、教団の執行部は、はじめて「殉教」という言葉を口にしたのである。
/『国家を超えられなかった教会』100頁
2024年1月19日 この範囲を時系列順で読む
/『ねじ曲げられた桜 上』
#「渺渺録」(企業擬人化)
2023年10月1日 この範囲を時系列順で読む
したがって私たちは叙述している人々や社会を、別の時代や場所から持ち込まれた判断の専制から解放しなければならないということになる。
それではもし歴史の重みが現在と未来にこれほど重くのしかかることがあるとすれば、歴史家の仕事の一部がその重みを解除しようとすることにあることはたしかである。すなわち、たいていの抑圧の形態は構築されたものであるから脱構築されることが可能であるということを示すこと、現在あるものが必ずしも過去にあったとは限らず、したがって未来にあるとも限らないということを示すこと、である。この意味で歴史家は社会批判者でなければならない。
/『歴史の風景』
#「渺渺録」(企業擬人化)
2023年9月20日 この範囲を時系列順で読む
彼らは物語というものの成り立ち方を十分に理解していなかったかもしれない。ご存じのように、いくつもの異なった物語を経過してきた人間には、フィクションと実際の現実とのあいだに引かれている一線を、自然に見つけだすことができる。その上で「これは良い物語だ」「これはあまり良くない物語だ」と判断することができる。
/村上春樹「東京の地下のブラック・マジック」『村上春樹雑文集』
2023年9月15日 この範囲を時系列順で読む
/「ブジェジンカにて」『島尾敏雄全集 第9巻』
2023年9月13日 この範囲を時系列順で読む
/中井久夫「執筆過程の生理学」『中井久夫集5』
2023年9月8日 この範囲を時系列順で読む
/「未完の手紙」『佐伯裕子歌集』
この美しげな最期の手紙をひたすら信じて、若い父と母は戦後を暮らしたように思う。ことに、「我欲、我執は貧、瞋り、愚痴と申す三毒が出て一家は正に修羅の巷となるべし」のおみくじのごとき箇所である。ここを、「戦犯の子孫は生涯を黙して暮らすべし」と解釈して、とにかく世間にものをいうことを恐れつづけていた。過度にものをいわなかった父は、世間を心底恐れているように見えた
/「墓石とワインボトル」『(同)』
- 「渺渺録」(企業擬人化)(98)
- 『マーダーボット・ダイアリー』(22)
- 「大脱走」(企業擬人化)(20)
- 実況:初読『天冥の標』(16)
- 「海にありて思うもの」(艦船擬人化)(13)
- おふねニュース(12)
- 読んでる(10)
- 企業・組織(9)
- 「蛇道の蛇」(一次創作)(8)
- 「時代の横顔」(企業・組織擬人化)(6)
- 「空想傾星」(『マーダーボット・ダイアリー』)(6)
- 読了(4)
- きになる(3)
- 感想『日本郵船戦時船史』(3)
- 『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』(2)
- 「『見果てぬ海 「越境」する船舶たちの文学』」(艦船擬人化)(2)
- 「人間たちのはなし」(艦船擬人化)(2)
- 『青春鉄道』(2)
- 御注文(1)
- 入手(1)
- 「テクニカラー」/「白黒に濡れて」(艦船擬人化)(1)
- 「かれら深き波底より」(一次創作)(1)
[…]
記憶がすべて。失われたものに直面してわきおこる切望。その欠落を維持する。直線的な進歩の記号としてではなく、月の満ち欠けのようにくり返し盛衰する不確定なものの間に固定されて。それ以外はすべて歳を取る、時のなかで。ただし。ある者たちは時の外部に。
/「クリオ 歴史」『ディクテ 韓国系アメリカ人女性アーティストによる自伝的エクリチュール』