漢和辞典をひくと、「歴」という文字は、屋内に稲を次々を取り入れて並べる様子から生まれ、物事が次々に生起していく様を意味し、「史」は歴史事を記録すること、記録した書を指すと記されています。日本列島社会の長い歴史の中で浮かんでは消えていく無数の出来事には、まちがいなく男性も女性もかかわっていましたが、長い間、女性が歴史書に登場することは稀でした。日本における女性史研究は「歴」として存在しながら「史」たり得なかった女性たちの姿をすくい上げるという意志に支えられ、ジェンダー概念が登場する以前から、大学や研究機関とは無縁の在野の女性研究者たちを中心に取り組まれてきました。/『企画展示図録 性差(ジェンダー)の日本史』 2024.11.5(Tue) 21:49:35 引用
/『企画展示図録 性差(ジェンダー)の日本史』