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No.2769
- 「渺渺録」(企業擬人化)(255)
- 『マーダーボット・ダイアリー』(36)
- おふねニュース(30)
- 「大脱走」(企業擬人化)(23)
- 「ノスタルジア 標準語批判序説」(二次創作)(22)
- 書籍情報(19)
- 『ハリー・ポッター』(17)
- 「海にありて思うもの」(艦船擬人化)(16)
- SNSの投稿(16)
- 実況:初読『天冥の標』(16)
- 展示会情報(15)
- 読んでる(15)
- 読了(13)
- きになる(13)
- 企業・組織(12)
- 船舶装飾考(10)
- 御注文(8)
- 「蛇道の蛇」(一次創作)(8)
- 日本郵船歴史博物館再開館の軌跡(7)
- 本(6)
- 「時代の横顔」(企業・組織擬人化)(6)
- 「空想傾星」(『マーダーボット・ダイアリー』)(6)
- 「徴用船の収支決算」(一次創作)(5)
- おふね(5)
- 「病院船の顛狂室」(艦船擬人化)(4)
- 国会図書館にない本(3)
- の部分(3)
- 感想『日本郵船戦時船史』(3)
- 模写(2)
- 漫画(2)
- 映画(2)
- 入手(2)
- 『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』(2)
- 「『見果てぬ海 「越境」する船舶たちの文学』」(艦船擬人化)(2)
- 「人間たちのはなし」(艦船擬人化)(2)
- 『青春鉄道』(2)
- 展示会(1)
- ハリー・ポッター(1)
- 映像(1)
- 「テクニカラー」/「白黒に濡れて」(艦船擬人化)(1)
- 「かれら深き波底より」(一次創作)(1)
- マーダーボット・ダイアリー(1)
わたしは最後はね、一つの穴に県庁職員も入れて十二名おりましたよ。それでわたしが手榴弾一箇持っている。軍刀持っている。そのほかに手榴弾持っているのがおる。小さな穴ですからね、手榴弾二つでは全員即死できる。自決するか、最後の評定を開きましたよ。この十二名、死のうと思えば、手榴弾二箇で大丈夫だが、やるか。ところが人間最後になれば考えますよね。それで結局評定の結果は、一応出て見よう。そうすれば、何かまたやる機会が出るかもしらんから、一応手を上げて出て見よう。それで手榴弾を捨てたんです、軍刀もね。
そしてわたしが出たのが六月二十二日、昼だな。十二名、(恥かしいなぁ)ハンケチを振って出ましたよ。上って行ったら、西がわに低いところがありましたが、そこから上って行った。それで米兵につれられて畑の道のところでしらべられた。男は全員裸で、女は三名いたがモンペーでそのまま。男は褌一つ。
その時見た死体。わたしは、沖縄に人間がこんなにいたかな、というぐらいの死体でした。一体沖縄に人間が何名残ったかなと思った。ほんとに屍屍累累とはあれでしょうね。それで屍体が何日かしたら、こんなに膨張れるでしょう。水ぶくれや、土左エ門というけれども、もう(そこでは声が非常に感情を昇らせて言われた)陸の屍体は、紫色になって、膨れてね、物すごく大きくなるんです。腐敗寸前は。悪臭が鼻をつく。
/『沖縄県史 第9巻 (各論編 8 沖縄戦記録 1)』「旧那覇市」嘉手納 宗徳 754p