最近、高樹のぶ子さんがアジア十ヵ国の作家の短編小説を選んで編んだ『天国の風――アジア短篇ベスト・セレクション』(新潮社)というアンソロジーを再読した。この本のあとがきに高樹さんが、「日本には「民族の英雄たる詩人」など居ないし必要ともされなかった、という当たり前のことが、アジアでは特別なのです」と書いている。本当にその通りで、だからいいとか悪いとかではなく、歴史的に見て日本と日本語の運の良さは際立っている。そして今、この運の良さはほとんど使い果たされたかに思える。 /斎藤真理子「女性詩のパラレルワールド」『現代詩手帖 2022年8月号』 引用 2025/10/16
/斎藤真理子「女性詩のパラレルワールド」『現代詩手帖 2022年8月号』