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No.2715
- 「渺渺録」(企業擬人化)(240)
- 『マーダーボット・ダイアリー』(33)
- おふねニュース(26)
- 「大脱走」(企業擬人化)(22)
- 「ノスタルジア 標準語批判序説」(二次創作)(18)
- 『ハリー・ポッター』(17)
- 書籍情報(16)
- 「海にありて思うもの」(艦船擬人化)(16)
- 実況:初読『天冥の標』(16)
- 展示会情報(15)
- 読んでる(15)
- SNSの投稿(15)
- きになる(13)
- 企業・組織(12)
- 読了(9)
- 「蛇道の蛇」(一次創作)(8)
- 船舶装飾考(7)
- 日本郵船歴史博物館再開館の軌跡(7)
- 御注文(7)
- 本(6)
- 「時代の横顔」(企業・組織擬人化)(6)
- 「空想傾星」(『マーダーボット・ダイアリー』)(6)
- 「徴用船の収支決算」(一次創作)(5)
- おふね(5)
- 「病院船の顛狂室」(艦船擬人化)(4)
- 感想『日本郵船戦時船史』(3)
- ハリー・ポッター(2)
- 漫画(2)
- 映画(2)
- 入手(2)
- 『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』(2)
- 「『見果てぬ海 「越境」する船舶たちの文学』」(艦船擬人化)(2)
- 「人間たちのはなし」(艦船擬人化)(2)
- 『青春鉄道』(2)
- 映像(1)
- 「テクニカラー」/「白黒に濡れて」(艦船擬人化)(1)
- 「かれら深き波底より」(一次創作)(1)
- マーダーボット・ダイアリー(1)
「長い間の奴隷労働からきた会社に対する憎悪の気持と会社を親とする思想とが交錯してすっきりといかなかった。それと同時に与論的なものは古いという考え方とゴンゾーに対するコンプレックスがあって、それらの逃避の思いがからみ合って階級的にぴしっといかなかった。
闘争中一緒に働いた島の仲間が段々と脱落していった。しかしわたしの気持の中には与論のものだけはなんとかまとまって行こうという気持が強かった。そのためいいたいこともいわず同郷者の集まりでもその事はタブーというものがあった。いいたいこともいわないことだけが島のものたちを集団化させていたのかも知れない。そのことは労働者としては妥協ではないかと思うことが度々ある。三池労組でも割れさせないために沈黙するという面がある。それが今の運動を衰退化させ組織の形骸だけを残すという結果になったのかも知れんな。」
そして最後に昨年六月島を訪れた時の後日譚を私たちに開かせてくれた。
「あの時みんなは大歓迎されて感したけどな、島じゃ戦々恐々だったらしいよ。今度大牟田から三池弁議とやらで負けたアカの筋金入りばかりが島にやってくるらしい、ということでな。ところが来てみると、なんともおとなしい。なにもしないで引揚げてくれたということで、島の地政者は、ほっと胸を撫でおろしたそうな」
若松さんは訪島の折、与論を体ぢゅうで感じとりたいと、ひとり海辺に寝ていたのであった。
/森崎和江 川西到『与論島を出た民の歴史』
#「渺渺録」(企業擬人化)