結局、若者たちを特攻という運命に赴かせてしまったものは、彼らの美的価値の希求、つまり彼らのロマン主義と理想主義であったのではなかろうか。彼らは読書を通じて自分たちの世界観と美的価値を作り上げた。もし政府が、軍国主義国家の政治的ナショナリズムをあからさまに正面切って提示していれば、若者たちはこれに反抗することができたであろう。しかし、西洋の高尚な知的伝統という「包装紙」に包み込まれて提示されたので、若者たちは軍国主義政府やインテリ指導者の手になる政治的ナショナリズムを暴くことができなかったのである。 /「序章」『ねじ曲げられた桜 美意識と軍国主義 上』 #「渺渺録」(企業擬人化) 引用 2025/08/11
/「序章」『ねじ曲げられた桜 美意識と軍国主義 上』
#「渺渺録」(企業擬人化)