喫水はまだ甘くまだ浅くある

津崎のメモ帳です。兼ログ置き場(新しめの作品はここに掲載してあります)。

No.635

#感想『日本郵船戦時船史』

◎第二船は香取丸。ここから太平洋戦争期となる。基本全ての船に「徴用種別」欄があるのでわかりやすく便利(香取丸は「陸軍期間傭船」)。また「護衛艦艇」「僚船」欄もある……(さいごがひとりなのはさみしい)
◎「暮れ近い夕日は瀬戸の海を美しい朱に染めて、この海の続く果てに香取丸が撃沈させられた血なまぐさい戦争が起こっているとは思えないような美しさであった。」(24/519)
◎救助してくれた駆逐艦吹雪や沈没後の司令部の乗組員への対応…緒戦当事にあった陸海軍と商船側との温かい交流を永く忘れることができない、戦争末期にあったようなとげとげしい対立はまったくなく、心から商船隊の苦労に感謝していたようだった、との機関長の証言。勝ち戦ゆえに軍部にも余裕があったのだろう、という指摘がある。

2024年9月24日「秋田丸」まで・コマ番号30/519
短め

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