喫水はまだ甘くまだ浅くある

津崎のメモ帳です。兼ログ置き場(新しめの作品はここに掲載してあります)。

No.488

「「大脱走」の覚え書き(解説など)」再度更新しました


今更だけどそもそも「海軍」と「海運」
    「海軍」軍隊。陸じゃない方。ここでは日本国の日本海軍。大日本帝国海軍とも称した。
        主要な戦闘艦…軍艦(戦艦・航空母艦・巡洋艦など…)や艦艇(潜水艦・駆逐艦…)、民間船を改造・改装して造られた特設艦船(特設航空母艦・特設巡洋艦・特設病院船・特設監視艇…)を運用した。(若干だが雑役船もあった。)
    「海運」軍隊とは(基本)関係ないところで船を動かしている人たち。海上において、旅客や貨物輸送をして商いをしている人びとのこと。
        商船…貨客船・貨物船はこちらに該当する。現在のクルーズ船なども海運の事業。当時は貨物…絹や手紙を運んだり、旅客・移民を往来させた。
            戦時には「船が足りない!!」ということで、国や軍隊(兵士を外国へ運ぶ陸軍も含む)に徴用されることになってしまった。
                徴用されて沈んでしまった、沈んだのに国が補償をしてくれなかった……というのが4話。
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    同じく「軍人」と「軍属」
        「軍人」ここでは日本陸海軍の軍人(徴収された兵や武官)。
            大佐とか兵士とかのいつものやつ。
        「軍属」上記以外で軍隊に属していたいろいろな人びと。
            「大脱走」では、兵士や軍物資を運ぶために船を運航した等の軍属たち、徴用された船員を扱った。
                これも参考に:戦没した船と海員の資料館(神戸市)
    「五等軍属」(4話より)
        戦場という場において、軍属はとかく劣等視され、輸送順位などにおいて「軍人、軍馬、軍犬、軍鳩、軍属」と揶揄された。
            これも参考に:『暁の宇品 陸軍船舶司令官たちのヒロシマ』