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喫水はまだ甘くまだ浅くある

津崎のメモ帳です。絵ログ、お知らせ、日常など。最下部にカテゴリー・タグ一覧あり。

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No.389

202 長崎、門司、口之津そして神戸は、西南日本から中国と東南アジアに女性を移送する主要な港だった。一九世紀末、若い女性のからだ同様、石炭は日本の近代化に重要な役目を果たしていた。とくに三池炭鉱のものは、長崎県から大量に輸出された。高島炭はイギリスの船会社が好んで使い、上海は一八八〇年代まで、石炭を主要供給地九州に依存していた。長崎-上海航路は三六〇海里の距離にあったが、イギリス汽船やほかのヨーロッパの石炭船が定期的に往来しており、その船倉には誘拐された女性たちが高島炭とともに詰め込まれていたものだった。
205 組織化された日本人女性の売買は、一八九〇年代のはじめに三菱の設立した日本郵船が新航路を開設し、寄港地が増えたのにともない、さらに拡まった。
209 口之津出身のある老女は、生々しい感情がこもる、鮮明な記憶にもとづいて、生まれ育った世界から地獄に突き落とされたこと、船員の目を盗んで、船から、地獄から必死で逃れようとしたことについて回想している。

/『阿姑とからゆきさん』「第9章 人身売買」
#「大脱走」(企業擬人化)
#「渺渺録」(企業擬人化)

引用,企業・組織擬人化

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