喫水はまだ甘くまだ浅くある

津崎のメモ帳です。兼ログ置き場(新しめの作品はここに掲載してあります)。

No.394, No.393, No.392, No.391, No.390, No.389, No.3887件]

描いてます 「大脱走」の番外編の2話目です 1話目は完成していませんが、どちらも単話なので問題はないです

 アンドリッチ(先日の『ドリナの橋』作者です)の橋に対する感覚、船に対しても一部通じると感じている
  陸を陸を結ぶということ
 と思いつつも、アンドリッチは橋というものについて「だれのものでもあり、だれに対しても平等で、役に立ち、人間の必要がいちばん多く交錯する場所に、常によく考えて造られており、他の建造物よりも堅牢で、秘密のことや悪しきことには使われない」と言っている 私はふねに対してそこまで楽観的にはなれない
 エッセイ「橋」にある「われわれの希望はすべて彼岸にある」なんて、『艤装の美』に載っている「船――現在を生きる者たちの世界」を連想とさせないか?素敵だ
    海上を旅する船は出発した港を過去として置き去りにし、目的港を未来として予定しながらも現在を洋上の《点》として航海している、したがって現在を共に生きる者の一つの疑似的な共同体もしくは社会を構成しながら航行している、と考えることができる……という指摘があります(「船」)

『阿姑とからゆきさん』を読んでいるが、「大脱走」は浅く色薄くなれども上手くこの世界観を落とし込めたのではないか、という確信を深めつつあり……