軍縮に踊されては同胞を失くしヤケクソ芸者と踊る
世の中の全てを恨む時すらも静かな声で彼は語りき
同胞は平和のための殉教者自沈の誉れの荊冠被り
海泥む華盛頓にてせめぎ合う対七割を生命掛けて
未完成中止解体自沈のさだめ艦が失せれば平和は来ます!
#傾艦短歌 八八艦隊*hide*hide
艦船の量産たくさん子だくさんふねも人らも産めよ殖やせよ
「戦標船、美しくないわ彼女らは」優秀船らが矜持で詰り
艦の簡略化は護衛への道 海防艦は丙から丁へ
贅沢なデザインだと謂う曲線は美は財の無駄贅沢は敵
幸福は物があること、千の富幾万の富、帝国の道
#傾艦短歌 海上護衛戦*hide
カレー食う戦友は此方に目もくれずカレーはいつでも食えるだろうに
真剣な戦友が囁く「海自カレー制するものが海自を制す」
人気にて並んだ挙句に通される質素な裏部屋ハイカラ食堂
戦友の癖こそこそ集めは溜めていくカレー付属の自衛艦旗
カレーはね何度食べても美味しいねそういい帰艦す金曜の夕
#傾艦短歌 呉海自カレー*hide
横須賀の艦艇見ゆる駅に立つ 隣通るは制服姿
制服の姿がなじみ軍港は 店にも貼らる「自衛隊割」
人びとは平和を祈るその昔 艦を仰ぎし護国の鬼と
艦艇は征くことが常ただしくば 時代は平和、静寂の海
軍港のクルーズ相手に両手振る これも一種の広報であり
#短歌 軍港横須賀*hide
「花のよう」船体を見て人は言う、白塗り白粉の貨客船
紫陽花の色彩深め泥沼に 沼を掻き分け海上輸送
桜散るあの子が散ったわ彼もまた、桜喩えて菊を供う
火の海の色は薔薇色 薔薇園の花を煮詰めた痛みがそこに
金盞花金色散りて乱れゆく浮きて沈めば静寂ばかり
#傾艦短歌 花の貨客船*hide
絢爛の紙テエプの舞う祝福に果てなき旅路を願うは虚し
船舶は国土の延長 亡国の道征く祖国のさだめも背負い
国辱ぞ客船とはいえ担うは責務、去り往く独逸のお客は何処
輸送船残るは我のみ 縋るのは栄光の記憶 藁掴む想いで
鈍色の海で想うはあの時の絢爛たる色舞う紙テエプの
#傾艦短歌 浅間丸*hide
蒼波に龍の鱗の様に落つ吸音タイルは国防の楯
海星らの求愛言葉を受け入れてキスをされれば僕らは共犯
陸上で片手を使い飯を食う非難するのは海上の民
ソナー越し聴こえるか聴くわだつみの声は聴こえず在るは沈黙
人魚姫、己をそう呼ぶ時もあり無害を装い隠すは魚雷
#傾艦短歌 そうりゅう型潜水艦*hide
その戦場、血の湧く英雄などおらず軽侮の眼差し海上護衛
沈めたり沈められたり一枚の下へと続く海上護衛
石油があること運ぶこととは別問題!そう叫んでは海上護衛
「シーレーン」馴染みなかった今もないとりあえず守る海上護衛
艦の熱狂浴びて船らも戦える気がした、主戦場は海上護衛
#傾艦短歌 海上護衛戦*hide

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