- FA『マーダーボット・ダイアリー』(9)
- おやしお(初代)(6)
- 艦船擬人化「ぼくの小さな神さま」(5)
- ペリヘリオン号(5)
- マーダーボット(5)
- 氷川丸(4)
- こくりゅう(4)
- なるしお(3)
- シーフレンド7(3)
- 愛国丸(3)
- ずいりゅう(3)
- 日本郵船(2)
- ミンゴ/くろしお(初代)(2)
- くろしお(初代)(2)
- そうりゅう(2)
- 大阪商船/商船三井(1)
- 日本海軍(1)
- 飛鳥Ⅱ(1)
- 共同運輸会社(1)
- 郵便汽船三菱会社(1)
- ワフー(1)
- おおしお(1)
- ちはや(初代)(1)
- FA「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」(1)
- 新田丸/冲鷹(1)
- 春日丸/大鷹(1)
- 橘丸(1)
- グラシン(1)
- 護国丸(1)
- 報国丸(1)
- エンタープライズ(1)
- ぶら志る丸/ぶらじる丸(1)
- アイリス(1)
- 平安丸(1)
- 高雄(1)
- うんりゅう(1)
- くろしお(2代目)(1)
- 浅間丸(1)
No.60
*
東武東上線は埼玉の病んだ恋人だ。鬼電のように彼女の遅延通知がスマホアプリに入るし、それに埼玉は日々振り回されている。大雨が降ったから。車がボロいから。鹿が怖いから。まだホームドアをつける気はなかったから。安全の確認をしたいから。
そんな彼女を宥めすかして池袋という街へ向かうという行為に、地方人としての劣等感を感じるのかというとそんなことはなかった。東京という土地は、しょせん地方人の集まりだということを埼玉は知っていた。
その点、埼玉はむしろ池袋よりも新宿という場と相性がいいはずだった。いいところで東武東上線を捨てるべきかもしれない、と埼玉は思った。早々に副都心線へと乗り換えるのだ。