浅間丸人間のように笑いて人ならぬことを自分で憐れむときに 新田丸 強くあることは犯されぬこと我が「領土」固持し犯すは彼らの領域 八幡丸感傷も情熱もなく潔く艀のように静止する我 春日丸得ることのなき栄光を胸に秘めただ粛々と波を切るとき 報国丸選ばれし者と思う屠られるよりも屠るを幸福として 愛国丸愚直であることは素晴らしきこと逡巡も悔いも全てを亡きものとして 護国丸うつくしき我を見よ我この姿誇りに思い艦の世をゆく あるぜんちな丸一輪の花を野端に見つけゆく海でも同じ世は変わりなく 氷川丸忘れたい忘れたくない逡巡が飽和に至る淡き現在*info#傾艦短歌 「幸福について」*hide 2021/11/04 短歌/擬人化
一引きの航跡のために我はあり戦火も息も波を揺らして二引描く旗を見よ我婀娜らしき笑みを浮かべて名を名乗るとき三度引く汽笛を鳴らして後進は今の時世にできるはずなく四は忌言葉、私たち縁起を担ぎ感情の儘に流され民族の船五度は引く亡き僚船の声々を無視して尚も船団は往く*info#傾艦短歌 「航海の回数」*hide 2021/11/04 短歌/擬人化
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