人殺し、艦を罵る船達も帝都と南洋結びをり船舶は国土の延長 船もまた帝国主義の子運ぶは務め「私達自由に海を泳いでた」自由は選ばれたものの特権*info#傾艦短歌 船の加害性*hide 2021/11/03 短歌/擬人化
軍縮に踊されては同胞を失くしヤケクソ芸者と踊る世の中の全てを恨む時すらも静かな声で彼は語りき同胞は平和のための殉教者自沈の誉れの荊冠被り海泥む華盛頓にてせめぎ合う対七割を生命掛けて未完成中止解体自沈のさだめ艦が失せれば平和は来ます!*info#傾艦短歌 *info八八艦隊*hide*hide 2021/11/03 短歌/擬人化
艦船の量産たくさん子だくさんふねも人らも産めよ殖やせよ「戦標船、美しくないわ彼女らは」優秀船らが矜持で詰り艦の簡略化は護衛への道 海防艦は丙から丁へ贅沢なデザインだと謂う曲線は美は財の無駄贅沢は敵幸福は物があること、千の富幾万の富、帝国の道*info#傾艦短歌 海上護衛戦*hide 2021/11/03 短歌/擬人化
カレー食う戦友は此方に目もくれずカレーはいつでも食えるだろうに真剣な戦友が囁く「海自カレー制するものが海自を制す」人気にて並んだ挙句に通される質素な裏部屋ハイカラ食堂戦友の癖こそこそ集めは溜めていくカレー付属の自衛艦旗カレーはね何度食べても美味しいねそういい帰艦す金曜の夕*info#傾艦短歌 呉海自カレー*hide 2021/11/03 短歌/擬人化
横須賀の艦艇見ゆる駅に立つ 隣通るは制服姿制服の姿がなじみ軍港は 店にも貼らる「自衛隊割」人びとは平和を祈るその昔 艦を仰ぎし護国の鬼と艦艇は征くことが常ただしくば 時代は平和、静寂の海軍港のクルーズ相手に両手振る これも一種の広報であり*info#短歌 軍港横須賀*hide 2021/11/03 短歌/擬人化
「花のよう」船体を見て人は言う、白塗り白粉の貨客船紫陽花の色彩深め泥沼に 沼を掻き分け海上輸送桜散るあの子が散ったわ彼もまた、桜喩えて菊を供う火の海の色は薔薇色 薔薇園の花を煮詰めた痛みがそこに金盞花金色散りて乱れゆく浮きて沈めば静寂ばかり*info#傾艦短歌 花の貨客船*hide 2021/11/03 短歌/擬人化
絢爛の紙テエプの舞う祝福に果てなき旅路を願うは虚し船舶は国土の延長 亡国の道征く祖国のさだめも背負い国辱ぞ客船とはいえ担うは責務、去り往く独逸のお客は何処輸送船残るは我のみ 縋るのは栄光の記憶 藁掴む想いで鈍色の海で想うはあの時の絢爛たる色舞う紙テエプの*info#傾艦短歌 浅間丸*hide 2021/11/03 短歌/擬人化
蒼波に龍の鱗の様に落つ吸音タイルは国防の楯海星らの求愛言葉を受け入れてキスをされれば僕らは共犯陸上で片手を使い飯を食う非難するのは海上の民ソナー越し聴こえるか聴くわだつみの声は聴こえず在るは沈黙人魚姫、己をそう呼ぶ時もあり無害を装い隠すは魚雷*info#傾艦短歌 そうりゅう型潜水艦*hide 2021/11/03 短歌/擬人化
その戦場、血の湧く英雄などおらず軽侮の眼差し海上護衛沈めたり沈められたり一枚の下へと続く海上護衛石油があること運ぶこととは別問題!そう叫んでは海上護衛「シーレーン」馴染みなかった今もないとりあえず守る海上護衛艦の熱狂浴びて船らも戦える気がした、主戦場は海上護衛*info#傾艦短歌 海上護衛戦*hide 2021/11/03 短歌/擬人化
船舶は国土の延長 船もまた帝国主義の子運ぶは務め
「私達自由に海を泳いでた」自由は選ばれたものの特権
#傾艦短歌 船の加害性*hide