乱れるる碧き波間をとくと見よお前を生かし殺しをもする荒ぶれる波に揺られて縺れれば優雅な輪舞と笑う君ありその波濤押しては引いて底なしの我が力であり障壁でもあり一浪を乗り越え征けば二浪の吾が艦生なり我が定めなり*info#傾艦短歌 🌊🌊🌊*hide 2022/04/10 短歌/擬人化
悲しさは、未練は、愛は船などに必要ですか。どうか教えて。戦争のまにまに浮かぶ。平穏は戦争後に来る、絶対に来る。花びらを見あげたことを憶えてます、散ることを無視しながら、わたしは。美しいテープでしたねえ、今生の一番の幸せだったときです。さようなら、素敵な船生でしたよ、と、いって娘は工廠に往く*info#傾艦短歌*hide 2022/04/09 短歌/擬人化
自沈とは都へのみち花車*info#傾艦俳句 アメリカ軍に海没処分されるための最後の航海に出た潜水艦には、乗組員によって潜望鏡やマストに桜の花がいっぱい飾られまるで洋上の桜木の様だったと言われていたという逸話から※花車[晩春]=花、とくに桜を飾りつけた車のこと。*hide 2022/04/05 俳句/擬人化
実弾や花軍ならできるはず菊植て名前を託して後にして国帰り夏隣るを知る砕氷艦*info#傾艦俳句 砕氷艦 ※花軍(はないくさ)二組に別れ、花をつけた桜の枝をもって打ち合うことをいう。※菊植う菊の根株から別れでた芽を苗床に移植すること。※夏隣る=夏近し春もまもなく終わろうという頃、空の色や日差しの強さ、木々の盛んな様子などに夏が近いことを実感する。*hide 2022/04/02 俳句/擬人化
招魂祭ふねは知らずにおればよい
灰のうえ花衣着る夢を見て
春雷は怒りの如しいくさぶね
#傾艦俳句*hide