波間にて揺蕩う身をよく潔く受け入れ艀はただ静止する
#傾艦短歌 *hide
野蛮なる祝祭として華開く艦と船とのオーケストラが
#傾艦短歌 *hide
船舶は国土の延長 政治にも軍事にもまた無縁に居れぬ
#傾艦短歌 *hide
されど愛されど憎しみ深くしてあのふね想う艦の情動
#傾艦短歌 *hide
「いつか貨客船に戻るのよ」と嘯く彼女は敗戦に泣く
#傾艦短歌 *hide
孤独こそ僕が求めていたもので僕に貴方は必要がない
#傾艦短歌 *hide
轟々と鳴り響く音荒鷲が狂飆を征けば勝利が其処に
#傾艦短歌 *hide
誉ある大和の名を唯頂きて我は祖国と共に沈めり
#傾艦短歌 *hide
うつくしき吾が妹の吐く言葉呪詛となりては我が心刺し
#傾艦短歌 霧島→榛名*hide
船は海を往くことが幸せ、私たちそう考えても海なお深く
愚かなることと知れども我往けり我は染まれり海なお深く
「ヒ船団」名乗り想うは美しきシアトル航路、海なお深く
船底の様に濁りし眼して「綺麗な海ね」(海、なお深く)
波強く、押して引けば底なしの、海底深く、海なお深く
#傾艦短歌 「海なお深く」*hide

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